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ライフコーチの視点から 現代を生きる子ども・若者のリアル【第24回】

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論説・コラム

自分と相談して自分の人生を決めようと思いました

 先日、行った高知県南国市公立中学校の道徳・人権講演。
 全校生徒に向けて「どうせ自分なんてから、大切な自分へ」というテーマでワーク有りの対話型で行った。その際の生徒の感想を、前回に続きシェアしたい。

 ―自分らしく生きることが大切。自分らしくキャラをつくらずに生きていた方がいいと思ったから。これから自分らしい生活をする。(中学1年生)

 ―自分の意見を大切にするということが印象に残った。聞いた内容がこれからに活かせると思った。自分に当てはまっていると思ったから。自分のした選択を後悔しないようにしていきたいです。(中学2年生)

 ―自分の気持ちについて考えたことが印象に残った。自分は何をしたいのかを考えるいいきっかけになったから。自分の意見をしっかりともっていこうと思った。(中学2年生)

 ―人生のことを考えることは、考えたこともなかったので聞けて良かった。周りの人にも伝えていきたい。(中学2年生)

 ―どうせ自分なんてと思っていても考え方を変えればいい方向に持っていくことができるということが印象に残った。今までの自分の考え方が変わったし、これからはどんなこともポジティブに考えていこうと思えたからです。過去は変えられないから、これからの未来を変えていけるように良い方向に考えながら過ごしていきたいです。(中学3年生)

 ―自分も大切にし、相手も大切にすること。話を聞いていて共感できる部分がたくさんあった。一日一日を大切にしたいと思った。(中学3年生)

 ―自分と相談して自分の人生を決めようと思いました。これまで自分の選択には、まだ沿うことがなかったから。そんなことも考えてみようと思いました。(中学2年生)

 ある生徒さんから出た「自分と相談する」という表現。とても素敵な表現だと感じた。
自分を一人の人格としてみること、相談相手として自分と対話することは、とても大切なことのように思う。客観視できるだけでも、人は冷静に自分を見ることができる。

 そして、相談するということは「未来」を考える時間だと私は思う。過去に起こったことについての相談もあるかもしれないが、それは「さぁ、ここから先はどうする?」という未来への作戦会議なのだ。相談できて作戦会議ができる相手が一番身近にいたら、こんなに心強いことはないと思う。
 これからも、自分が自分の一番の相談者であり、応援者であってほしいと願う。

中高生の心を開く専門家/ライフコーチ三橋亜希子
各地の小・中学校、高校、幼稚園などで児童・生徒向け、教職員向けの講演を続ける。幼少期に父親から虐待を受け、学校では、いじめの標的になった経験を持つ。成人後も、自分の思うような生き方ができなかったが、東日本大震災をきっかけにコーチングを学び、独立。3兄弟の母。ホームページ(https://mitsuhashiakiko.com/)に情報多数。

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