令和6年通常国会質疑から【第11回】
NEWS国会では、法案審議の他に、議員の提示した課題に対して政府が見解を明らかにする質疑が行われている。昨年6月23日に閉会した通常国会のうち、教育関係の一般質疑の模様を紹介していく。5月21日の参議院文教科学委員会では、不登校の児童・生徒に対する経済的支援に関する質疑があった。
不登校生への経済的支援
金子道仁議員(維新) 放課後デイについて加算を加えてくださったこと、これ非常に有り難いんですが、説明を伺いますと、やはり障害のある不登校児童生徒には経済的な支援をするが、それ以外にはしないというような、そのような響きを私は受けております。
二〇一六年の教育機会確保法、検討事項の二の中で、不登校等、教育機会確保のために必要な経済的な支援の在り方について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講じると、そのように検討事項に加えていただきました。
政府として、放課後デイの加算という形が今スタートしましたけれども、繰り返し言います、障害のある不登校児童は経済的にサポートする、それ以外は取り残すというのは非常にアンバランスではないかと思いますので、広くこの不登校児童生徒に対する経済的支援、始める時期が来ているんではないかと思いますが、大臣の見解をお聞かせください。
文科相 今般の放課後等デイサービスへの加算は、継続的に学校に通学できない不登校の状態にある障害児に支援を行う、こういう事業所に対しての通常の発達支援に加えて、学校との連携を図りながら支援を行った場合に加算を行うものであると考えております。
他方、我々文部科学省におきましては、不登校児童生徒の個々の状況に応じた多様な学びの場を確保するという観点から、現在、経済的に困窮した家庭の不登校児童生徒に対する経済的支援の在り方に関する調査研究を実施し、その在り方を検討しているところであります。
不登校の状態にある障害児に対する支援としての放課後等デイサービスへの加算の措置と我々の不登校児童生徒への経済的支援の在り方の調査研究は、その内容がちょっと違うものでございまして、我々としましては、今申し上げました経済的に困窮したというところの不登校児童生徒、こういう経済的支援の在り方、こういったものをまずは考えて、その在り方を検討し対策を講じていくというところをやっていきたいと考えております。
金子道仁議員 調査研究なさっていることは承知しております。もう七年以上続けておられて、もういいかげん結論を出す時期ではないかということを改めてお伝えします。その一つが今回の放デイでの加算だと思いますので、是非、支援をしていく、そして、困窮している家庭たくさんありますので、是非サポートしていただければと思います。