令和4年 臨時国会質疑から【第1回】
NEWS今月閉会した臨時国会では、予算案・法案審議の他にどのような質疑があったか。衆議院文部科学委員会、参議院文教科学委員会などでは、まだ、あまり明らかになっていない政府の考え方などが見えてくる。10月26日の衆議院文部科学委員会では、部活動の地域移行をめぐる質疑があり、政府側は、地域移行後の部活動の位置づけは社会教育になるとの認識を示した。
地域移行後の部活動はどうなる
鰐淵洋子議員 部活動は学校教育と切り離せないということを改めて申し上げておきたいと思いますが、やはり習い事ではなくて、子供たちにとって重要な学校教育の一つであると考えております。地域移行後、部活動の位置づけはどうなるのか。
社会教育の一環に
スポーツ庁次長 学校における部活動は、生徒の自主性、自発的な参加を通じ、責任感、連帯感の涵養に寄与するなど、教育的意義を有しており、現在、学習指導要領上、学校教育の一環として位置づけられているところでございます。一方、先ほどお話もございましたが、少子化の進展の中、部活動を従前と同様の体制で運営することが難しくなってきている、学校や地域によっては存続が厳しい状況にある中、将来にわたり生徒のスポーツ、文化芸術活動を持続可能なものとしていく必要がございます。
地域移行後の活動につきましては、社会教育の一環として捉えることができ、また、スポーツ、文化芸術の一環として位置づくものでございます。なお、部活動指導員として外部人材を活用して行う部活動につきましては、従前どおり、学校教育の一環と位置づけられるものと考えております。地域のクラブ活動は、集団の中で仲間と切磋琢磨することや、学校の授業とは違った場所で生徒が活躍することなど、生徒の望ましい成長を保障していく観点から、教育的意義を持ち得るものと考えております。
今後、地域移行を進めるに当たりましても、部活動の教育的意義、役割を継承、発展させ、新たな価値が創出されるよう、学校、家庭、地域の相互の連携、協働の下、スポーツ、文化芸術活動による教育的機能を一層高めていくことが大切だと考えているところでございます。