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教育現場におけるSNSのマナーとリスクマネジメント【第5回】

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論説・コラム

目的別・先生方のTwitter活用法

 SNSを使いこなす子どもたちに向き合い、正しく安全な使い方を指導したりSNSいじめの予防に取り組んだりするためには、指導する側もSNSに慣れておくことが大切です。
 今回は、とくに先生方がプライベートでTwitterを使う際の注意点について、利用目的別に解説します。

TwitterとはどんなSNSなのか、使い方や雰囲気を知りたい

 個人的興味から、また「子どもたちが楽しんでいるTwitterがどんなものか知りたい」という思いから利用したい、という場合には、「完全匿名(偽名)」「投稿はせず、見る専門」で使うのがお勧めです。
 他ユーザーとの交流もしないのであれば、プロフィール欄も無記入でかまいません。
 また、「同業者アカウント」や「学校教育関連アカウント」等の投稿を見やすく整理したい場合には、「アカウントのフォロー」ではなく、「非公開リストの活用」がよいでしょう。「非公開リスト 作り方」等でGoogle検索すると、作成手順を確認できます。
 なぜ、「アカウントのフォロー」ではなく「非公開リスト」を推奨するかといいますと、「フォローしているアカウント一覧」は誰でも見られるうえ、その内容から「身バレ」(身元が特定されること)のリスクが高まるからです。万が一に備え、念には念を入れておきましょう。

同業者と交流したい、自分の考えや想いを聞いてほしい

 この目的でTwitterを使う場合も「完全匿名(偽名)」で使うのがお勧めです。「教職員としての」自分の考えを発信したい・同業者とつながりたいのであれば、プロフィール欄に「教師」「教員」「担任」「新任」「教諭」などのキーワードを含めたり、「#教師のバトン」「#教職員垢で朝の挨拶を」「#●●教員はいいぞ」など、教職員アカウントがよく使うハッシュタグを使ったりするとよいでしょう。また、交流したいと思える教職員アカウントを「フォロー」するのもお勧めです。
 一方、この目的でTwitterを使う場合には「身バレ」するとトラブルにつながりやすいものです。上述した「非公開リスト」の活用に加えて、プロフィールや投稿には以下のような情報は含めない方がよいでしょう。

 ・都道府県
 ・出身大学
 ・年齢
 ・担当教科
 ・これまで担当してきた学年
 ・家族構成 等

 また、自分が「いいね」や「返信」を付けた投稿一覧も、誰でも見られる上に「身バレ」につながりやすいので注意しましょう。

著書や講演活動などの告知をしたい

 教員をしながら著書を出していたり、ブログやYouTubeで情報発信していたり、外部での講演活動をしたりしている方は、本名またはペンネームを公開した上でTwitterを利用されるのがよいでしょう。約400の「現役教員」と思われるTwitterアカウントを調査したところ、本名を公開しているアカウントは約3%でした。ほとんどが、執筆や講演活動をされている先生方です。
 顔も公開可能であれば、Twitterのプロフィール画像も顔写真(できればプロ撮影のもの)にするのがよいでしょう。プロフィール欄には経歴や実績などもわかりやすく書いておくのがお勧めです。
 投稿内容としては、ご自身の活動報告や告知などがメインになると思いますが、宣伝めいた投稿ばかりにならないよう注意し、フォロワーに親しみを感じてもらえるような投稿もまじえることがお勧めです。

Twitterを使うすべての先生方へ

・プロフィール画像や投稿画像に、漫画のキャラクターや有名人の画像を無断で使うことは、著作権侵害にあたります。決してなさらないよう、そして子どもたちにも正しくご指導ください。

・「見る専門」ならよいのですが、何かしらTwitterで投稿する場合、以下に挙げる内容を投稿すると炎上リスクがありますので、避けましょう。
 ・公序良俗に反する内容
 ・機密情報(例:児童生徒の成績、合否に関する情報等)
 ・個人情報(例:本人、児童生徒、保護者、同僚等の個人情報)
 ・デマ/フェイクニュース
 ・「炎上さしすせそ」に該当する内容
 (参考: https://www.comnico.jp/we-love-social/sns-post-5miss-point#anc_uv8b3bg )

・Twitter上での交流は楽しいものですが、「リアルでの知り合い以外は信用しない」ようお願いします。相手が伝えてくる本名、顔写真、職業、等はすべて嘘の可能性があります。ダイレクトメッセージなどで交流を深めた結果、機密情報などを漏洩してしまうようなことがないよう十二分にご注意いただきたいと思います。

 授業のアイデアが得られたり同業者の声が聞けたりと、メリットも多いTwitter。ぜひ、安全に・正しくご利用いただければ幸いです。

教育現場におけるSNSのマナーとリスクマネジメント