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令和3年通常国会質疑から【第13回】

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議会

 6月に閉会した通常国会では令和3年度予算案や法案の審議を終えた後やその合間にも衆議院文部科学委員会、参議院文教科学委員会では、教育問題をめぐってさまざまな討議があった。6月9日の衆議院文部科学委員会では、山内康一氏(立憲民主)が電磁波による健康被害について質問。文科省は、規制があるため、人体への悪影響は生じないなどと答弁した。

文科省はどう対応

 山内議員 教室における電磁波による健康被害の懸念についてお尋ねをしたいと思います。GIGAスクール構想が進むと教室のICT化が進んでいく、当然教室にWiFiを設置するということになってくるかと思うんですけれども、WiFiを設置することによって電磁波の健康被害があるんじゃないか、そういう心配をされている親御さんたちもたくさんいらっしゃいます。頭痛や目まい、吐き気、集中力や記憶力の低下などを訴える、電磁波過敏症と言われる症状を訴える人が一部いらっしゃいます。
 そういう子供たちに対する健康被害に関して、政府がどういう、文部科学省がどういう対応をしているのか、お尋ねをしてみたいと思います。いかがでしょうか。

人体への悪影響は生じない

 政府参考人 ICT機器を利用する場合も含めまして、電波が人体に影響を及ぼさないよう、国により基準を定めて、法令等により規制をしておりまして、この基準に基づくものについては人体への悪影響は生じないものと考えております。
 ただ、一方で、いわゆる電磁波過敏症について、電波に起因して体調不良を訴える方々もいることは承知をしております。健康上の問題として本人あるいは保護者から学校に相談がある場合には、児童生徒一人一人の状況や置かれている学校環境等が異なることから、基本的には各学校において個別に配慮、対応いただきたいと考えております。
 いわゆる電磁波過敏症につきましては、現時点において医学的な疾病概念が確立しているものではございませんので、対応としてなかなか難しいところはありますが、子供たちの、あるいは保護者の声に十分耳を傾けながら、対応についてそれぞれの現場で進めていっていただきたいと思っております。(議事録を要約)

令和3年通常国会質疑から