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コロナ時代に考えたい学校問題【第158回】

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論説・コラム

不祥事を防ぐ演習

 現職教員の不祥事を防ぐには、校長や臨床心理士などが守秘義務を遵守して個人情報を扱い、パワハラやセクハラとしない誓約を相互にして、生徒への心情や感情の様子を含めて、定期的に面談する必要がある。上手に出来る管理職もいるが、この分野には極めて鈍い管理職も少なくはない。
 私が勤務した学校では職場結婚が多くあった。情報は掴んでいたつもりであったが、全ては把握できていなかった事があった。管理職へ気付かれないように付き合ってゴールを決めて報告に来るケースである。自分の感性が鈍って来たことを実感したものである。
 児童・生徒へのわいせつ行為、性犯罪は、もっと周囲に見えないように行われる。把握はとても困難である。
 何度、教委から文書が出されても、校長が何度叫んでも、当の本人には届かない。ならばどうするか。悲惨な現実や実例を見せ、折を見て我が事として演習させる事が現時点では最良と思われる。その際に本心を鋭く見抜くようにしなければならない。上部だけの演習になるようならば、まるっきり意味がない。すなわち真剣な演習を真摯に適切に実施する事ではないだろうか。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

コロナ時代に考えたい学校問題