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コロナ時代に考えたい学校問題【第122回】

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論説・コラム

わいせつ行為の隠蔽

 「強制性交の小学講師免職」「校長、わいせつ事案隠ぺい」「千葉県教委が3人処分」という見出しの新聞記事が出た。何度頭を下げてもなくならない事に呆れてしまう。
 今回は校長が報告をしなかった点に注目したい。この校長は59歳でベテラン校長と評されるのだから、いかなる理由があろうとも停職ではなく懲戒免職にすべきである。これを出来ないのだから甘さが見える。
 教育行政には教員が多く入っている。それも上級職で異動となる。そこで忘れてならないのは、児童生徒を安全に安心して教育出来る環境を作ることにある。この案件でいたずらをされた児童や親の立場に自分がなったらこうした生半可な処分で済ませるだろうか。
 こうした児童生徒への案件は民事ではなく、明らかな犯罪として刑事処分すべきではないだろうか。
 数回前に記した、教師にいたずらをされて、やっと口にした事を「何で今頃言うのか」と、取り上げない教委にも教育現場から異動してきた教員も居るだろう。その事実を知って、時効だからね。と、済ますようでは教師とは言えない。
 任命権者は頭を下げるのではなく、児童生徒の幸福を保証する事にある。本気であるなら、不祥事を隠した学校現場責任者を停職処分で済ませるだろうか。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

コロナ時代に考えたい学校問題