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コロナ時代に考えたい学校問題【第82回】

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教員のわいせつ行為を防ぐ

 ある新聞で、SNSを手段にして、教員によるわいせつ行為へと発展した数値があげられていた。様々な事後対策にとどめず、犠牲者が出る前にやるべき事があまりに多いのではないだろうか。邪な欲望が制御出来なければ、その欲望を満たすために手段を次々に変えていくだろう。
 最近は、天然水の需要が広がり、いつの間にか水を買うようになってしまった。水道水が安心して飲めると言っても、蛇口から出る水のカルキ抜きをして欲しいものだ。それと同じように、教師になる前の養成段階での適性検査が出来ていない。教員採用試験では、予算の関係で多くは2次試験で課すようになったが、単価も高く、その結果を持って不適とするほどの信用性が高いかと言われると、微妙である。
 また、養成段階で一歩踏み込んで、適切な恋愛や性のあり方など学ばせないと、自然に学ぶものではなく、あからさまにしないため、成熟度の個人差は大きい。
 すなわち、養成段階で適性検査を複数回実施するのと、恋愛や性処理についても講義して、真摯に向き合うように教え、考えさせる実践講座が無いことに要因のひとつはあると私は考えている。
 また、緊張感が解けて経験を重ねるなかで欲望のコントロールが狂い始める者もいる。どこか浮ついた感が出るのでそこを見逃さない事である。授業の導入で実学として幼稚な不祥事を考えさせるときに、大学生にも、「下の始末は迷惑を掛けないようにしっかりしなさい」と、悲惨な具体例を挙げながら、私は何度となく説明を重ねている。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

コロナ時代に考えたい学校問題