大久保俊輝の「休み中に考えたい学校問題」【第80回】
NEWSコロナと失業
失業の勢いが止まらない。それは想定された事である。こうした事態に追い込まれた家庭にも、子どもは生活をしている。困窮する親達の姿を間近に見ることになる。反面、あまり影響を受けない業種や利益が上がる仕事もある。この両端の子ども達が、感染が終息すれば学校へとやってくることになる。
こうした心情や生活格差をどのように受け止めて、学校生活をスタートさせたらよいのだろうか?
子どもは親の経済に依存して生きているため、経済が破綻したら転居や転校が起きる事になる。夜逃げや失踪も考えられる。こうした対応は、経験した者でなければ判断しにくい事である。
こうした最中だからこそ、子どもとの信頼をより確かなものに出来るのが教師である。如何に困難な状況に巻き込まれていても、心からの最大限の励ましが教師なら出来る。
「どうにもならないとき、危険なとき、苦しいときは私に必ず電話してね。何時でも何処にでも駆けつけるからね。先生には、弱音を吐いていいんだよ、話を全部聴いてあげるよ」と、伝える事である。それは教師だから出来る事である。そして本物の教師になっていく。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)