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大久保俊輝の「休み中に考えたい学校問題」【第7回】

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障害ある子の親に接する

 障害のある子どもの入学を前に、普通級か支援級か迷っている親が多く存在している。できれば普通級に入れたいと親は思う。的確に対応しないと、スタート時からトラブルになる。行政はここがきちんとできていない。最後は責任を問われないように親任せにする傾向があるため、「何でこの子が」と思われる時が頻繁にある。

 校長定年後、認定こども園の顧問をしながら、相談を受けるような立場を引き受けている。うやむやにせずに子どもの笑顔を絶やさないという視点で、親にアドバイスを重ねている。初めての入学に際して親も子どもも不安は募るものであるから、スッキリと安心させねばならない。

 辛くなると人は、責める、比べるという言動が強くなり、子どもや自分、さらに回りも追い込んでしまう。責めると反発が強くなりさらに関係が悪くなる。
 失敗やミスも丸ごと「この子」と腹を決めて、受け止め、求めないことである。子どもは子どもの中でしか育たない。親は子にはなれない。
(おおくぼ・としき 亜細亜大学特任教授。千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

大久保俊輝の「休み中に考えたい学校問題」