生徒指導~小学校段階での考え方~【第104回】
NEWS夢を持たせよう(2)
「ああなりたい」がポイントである。
○○レンジャーになりたい、ドラえもんと友達になりたいなど、憧れは未来への希望を持たせてくれる大切な要素の一つとなる。
また、自分を受け止めてくれる笑顔に会える以上に嬉しいことはない。
ところが、どの校種の学校を訪ねても教員の笑顔が印象に残る事はない。唯一、通信制高校の職員は満面の笑顔があった。笑顔があるだけで、受け止めてもらえると感じ、安心感が漂って自己開示がしやすくなる。
その反面、評価する目付き顔つきではとても胸襟は開けない。笑顔は意図的にしないと口角が下がり、不平不満の顔になってしまう。
あるとき、「先生の表情は何か文句を言いたそうに見えるから損だよね」と伝えた。これはパワハラだろうか。本人が無意識のうちに子どもや周りに嫌な思いを与えているなら、本人のためにも親身になって伝えるべきではないだろうか。配慮はするが遠慮はしなかった。
最近、パワーハラスメントがそこかしこで騒がれて、何か言われそうだから言わない風潮がありすぎる。
髪の毛はボサボサ、服はヨレヨレ、目やにをつけたままで子どもの前に立ち、教師を続ける事は悪影響となる。悪臭や香水もアウトである。相手への心配りが必要であり、自己管理もしっかりできないと、「ああなりたい」とはならない。外見から既にアウトになっている方が私には多く見受けられる。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)