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生徒指導~小学校段階での考え方~【第84回】

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社会勉強の教訓を生かす

 人のよい教師は多い。よってだまされる。子どものため、教育のためと熱心な振りをして同調し、共感するが、本質はお金と欲望のために調子よくだます悪人が多くいる。しかし、「悪人です」と名札を付けているわけではないので、なかなか見破れない。私もこうした善人風の悪人に多く出会ってきた。

 よくよく話を聞き出すと、こちらに適度に同調し、人への批判を激しくする反面、身内を溺愛する傾向が見てとれる。特に金がないことが分かると手のひらを返す分かりやすい守銭奴なのである。よって金と権力のあるところへすり寄っていくのは上手であり、手段を選ばない。それは砂糖にアリがどこからともなく集まる様に似ている。

 生徒指導の基本は、冷静にして判断を誤らない訓練に尽きる。それは多くの失敗から学ぶことがよい。私もだまされることは自慢ではないが得意である。現在も知人の親に、「青年を支援するために」と貸した大金が返却されていない。契約書をもって近々裁判になるが致し方ない。悪は悪を自覚しないから悪なのである。腹が立つよりも子を持つ母として哀れに思える。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

生徒指導~小学校段階での考え方~