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生徒指導~小学校段階での考え方~【第68回】

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高校段階からの教員養成

 またまた対症療法を声高に叫ぶ評論家が出ている。事が起きてから「けしからん」とするいつものやり方である。
 免許の剥奪や、もっと厳しい処分は当然との思いだろうが、免許を発行した責任や、その単位を認めた責任はどうなるのか。単位を取れば誰にでも免許を出していること自体に問題はないのか。免許取得がらみで多くの人と金が動いているからか。

 医師免許に定年はない。自動車運転免許も厳しい適格検査はされない。さらに工事現場で巨大な重機を動かすのも実地試験はない。
 教員採用試験では、内田クレペリンなどの検査を課して適性を見るが、それのみで不合格とはしにくいらしい。
 こう考えると免許を発行する前に歯止めを掛けるべきなのである。それは誰が出来るのか。キャリア教育の分野かもしれないが、今の力量ではできないだろう。

 そこで、大学に入って迷いながら教師を志すのではなく、高校から「教師科」のような学科で学び、卒業と共に選考を経て仮採用とし、大学に通いながら人間としての教師力を鍛練し、卒業と共に適正を判断して、正規採用とするシステムを提案したい。
 資質を見極め鍛練するには高校段階で意思決定させ、 非認知能力を最重要項目として人物評価をする。それが出来る制度や体制をつくる必要がある。人は人によって人になる。教師の適性とは、記憶力や知識量で図るものではない。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

生徒指導~小学校段階での考え方~