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生徒指導~小学校段階での考え方~【第24回】

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学年により異なる要素

 教師には異動希望や担任希望、分掌希望が管理職から聞かれる。それを取りまとめて調整打診させて担任が決まる。ここで難儀するのは高学年の持ち手が激減していることではないだろうか。新規採用者は1年生や6年生には充てない。また課題のある先生も充てられない。それは他の学年とは異なる要素があるからである。
 小学校の生徒指導の特徴は、児童と保護者とがセットになっていることである。さらに低中高とかなりの成長の差があり保護者の関わる濃度も異なる。また、4年生と5年生ではその1年で中高の差にも匹敵するほど成長し変容することもある。
 教員からの希望は、2、3、4年生に集中する。それぞれに理由はあるだろうが、私も10年間6年生が連続した。可愛さと期待でいっぱいの1年生、やや実態が見え始める2年生、楽しさ一杯冒険大好き3年生、いよいよ反抗期の4年生、女子と男子の精神年齢差が際立つ5年生、学校看板の6年生と中学校・高校・大学では想定できない指導の幅が小学校には存在する。「ひらがな」や「1+1」から始まって、ディベートの域まで育つ訳である。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

生徒指導~小学校段階での考え方~