日本最大の教育専門全国紙・日本教育新聞がお届けする教育ニュースサイトです。

他大学に教職科目を提供 大教大

NEWS

関連団体・組織

 大阪教育大学と札幌大学(札幌市)は令和8年度から教職課程での大学間連携を始める。札幌大が教職科目として大教大の複数の科目をオンラインで開設する。他大学の授業を自らの大学の開設科目にできる教育課程の特例制度を初めて活用した。
 大教大が提供するのは「生徒指導論」「進路指導論」と「ダイバーシティと教育」の3科目(各1単位)。札幌大では、いずれもオンデマンドで開設する。「ダイバーシティと教育」は先導的なカリキュラムを開発するフラッグシップ大学として作った科目で、共生社会を担う教師の役割や子どもの多様性を重視した学校教育について学ぶ。
 札幌大学は中学・高校の文系教科の教職課程を開設している。学校現場で、いじめ問題に対応する力や多様化する子どもの実態に合った指導が求められる中、大学間連携によって授業科目を充実させる考えだ。
 両大学では令和8年度の科目開設までに授業運営について協議を重ねる。大教大の担当者によると今後、他大学に対してもフラッグシップ大学として開発した科目の提供を検討しているという。
 中央教育審議会が2月にまとめた答申では、少子化時代の大学のあり方として、地域にとって必要な人材育成のため大学連携を強化することなどを求めている。今後、私立大学との教職課程の連携で存在感を高める国立の教員養成系大学が増える可能性がある。

関連団体・組織

連載