茨城県教委、部活動の「特例措置」廃止へ
NEWS 県立高校の部活動に関して茨城県教委は新年度から、一定の基準を満たす場合に上限時間を超えた活動を認める「特例措置」を廃止する。今後は、県教委で定める活動日数・時間の上限の遵守の徹底を進めつつ、効率的・効果的な練習に向けて運動部活動へ専門家を派遣する事業を進めていく方針だ。
県教委では令和4年12月、令和元年度に策定した部活動運営方針を改訂。部活動の活動時間の上限を平日は中学校・高校共に2時間、休日は中学校3時間、高校は4時間と設定。平日・休日共に1日以上の休養日を設けることとしている。
その後、高校現場から反対意見が上がり、令和5年3月には3年生の引退まで上限を猶予した。
その上で同年5月には、
・科学的な指導体制の確立
・生徒・保護者・指導者の同意
・校長の活動計画への承認
―を満たす場合、県教委が審査し、許可した場合は、3年生の引退後も特例的に上限を超えて活動できることにしていた。本年度は7校8部が特例措置を受けている。
県教委ではこれまで、特別活動主任などを集めた研修会の場で運営方針の趣旨などを周知し、理解を求めてきたという。学校現場での部活動の運営方針についての理解が進み、特例措置を利用している全学校が、新年度以降は特例措置の申請をしない意向を示したとして、今回廃止を決めた。