一人一台で授業をパワーアップ! 教育の質を飛躍的に向上させるICT活用実践ガイド
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ダイアナ・ニービー/ジェン・ロバーツ 著 齊藤 勝・白鳥 信義・吉田 新一郎 訳
米国発の取り組み事例
著者らは16、17年前からアメリカの公立高校で「一人一台端末の環境」での授業に取り組み、グーグル認定講師としても同僚のサポートに当たってきた「テクノロジーを使った教育という旅」のベテランである。
「一人一台の端末の準備ができた。さて、どうする?」(第1章)で始まり、以下、「コミュニケーションとワークフロー」「エンゲージメント」「コラボレーション(協働)」を「充実させる」のパートⅠに、「オーディエンス(発表の対象)」「一人ひとりをいかす」「フィードバックと評価」を「拡張する」のパートⅡに、「創造性とイノベーション」を「変革をもたらす」のパートⅢに置き、全8章で構成した。
それぞれの章に即した7年生~12年生を対象にした著者らの実践、あるいは他の教員の授業事例を提示して理解しやすい。
その際、例えば「オンライン・ディスカッションツール」や「投票とデータ収集のためのツールとその特徴」「おすすめの教育ゲーム」「協働作業のための主なツールとその特徴」など目指す授業を支援する教育ツールなどを、数多く紹介している。
最後のパートには授業などで教えたツールを生徒が自分の新たな学びを創り出すために活用するようになるという「生徒に学習経験を譲り渡す」考え方を示し、生徒が”テクノロジーを使った学びの旅人”になるという一つのゴールを共有できるのではないか。
(2750円 学文社)
(矢)