広島での平和学習を支援 広島平和文化センターが修学旅行へ助成金
NEWS 平和記念資料館の運営などを行う広島平和文化センターは新年度から、関東の公立中学校約20校を指定し、修学旅行を通じて平和学習を支援する取り組みを始める。生徒1人あたり3千円の助成金を出し、広島への修学旅行の際の旅費を補助。関東からの修学旅行生を増やしつつ、生徒に平和への関心を高めてもらいたい考えだ。
センターで令和5年度、修学旅行で広島を訪問する割合を調べたところ、中国・四国地方は高い一方で、関東は22%と少なかった。関東の学校は関西方面が多いとして、助成金を出すことでそこからもう一歩足をのばしてもらいたい考えだ。
対象は修学旅行で初めて広島を訪問する、東京、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉の公立中学校。5年間で100校程度を指定する見込みだ。
モニター指定校には、平和について関心を高めてもらうため、事前学習に平和学習講座講師や被爆体験伝承者を派遣。修学旅行当日には広島の子どもとの交流や、原爆詩の朗読体験、原爆投下時の様子を学べるVR体験の機会を提供する。モニター校には平和学習について、取り組みの発信役も担ってもらう。
センターの担当者は「広島で実際に見て、感じて平和について学んでほしい」と話す。4月頃からモニター校の募集を始める予定だ。