4年制大で2種免課程 2大学を認可
NEWS 4年制大学で二種免許状の教職課程を設置できる特例制度について、文科省は初年度となる令和7年度、淑徳大学(千葉市)と福岡県立大学の2大学を認可した。教職科目の履修の負担を減らし、心理学、福祉、外国語など教職以外に専門性を持った人が教員になるのを後押しする。
淑徳大は、福祉の視点から子どもと家庭を支援できる教員の養成を目指し、総合福祉学部社会福祉学科に社会福祉士の受験資格と小学校の二種免許状を取得できる「福祉教職コース」を設ける。
福岡県立大では以前から幼稚園教諭一種免許と保育士の課程を置いていた人間社会学部人間形成学科の「子ども心理教育プログラム」で、幼稚園一種と特別支援学校二種、認定心理士の三つの取得を目指せるようにする。
これまで4年制大学で設置可能なのは、一種免許状の課程に限っていた。ただ、卒業に必要な124単位に加えて教職課程59単位が必要となるため、教員養成系学部・学科以外では学生の負担が大きく、教員免許取得のハードルが高かった。
令和4年12月の中央教育審議会答申では、多様な専門性を持つ質の高い教職員集団の形成に向けて、心理や福祉などを含む教員一人一人の「強みや専門性」を高めていくことが必要だと提言。4年制大学で二種免許状を取得できる課程を特例的に認めることを求めていた。
この他、令和7年度の教職課程の申請では小学校での教科担任制の推進のため、中学校英語、理科、数学、体育の教職課程を置く学科で小学校二種免許を取れるようにする特例制度について、3大学8学科が認可を受けた。