環境性能を高める建築資材で、快適かつ安心安全な新しい体育館へ
11面記事膜天井
~高性能断熱材、膜天井、内窓~
フクビ化学工業
【フェノバボード】
断熱材フェノバボードは熱伝導率0・019W/(m・k)という業界でもトップクラスの断熱性能を有し、2025年4月から新築の省エネ基準適合義務化が始まる住宅分野では高断熱仕様の対応を迫られている中、高い注目を集めている断熱材だ。
またリフォーム分野では、高性能ゆえ余裕を持った納まりが可能なため、居室の性能向上にも効果的に使われる事例が増えている。加えて、燃えにくい性質であるため安全性が高く、住宅だけでなく幅広い分野での用途展開が可能になった。
さらにシックハウス対策として、ホルムアルデヒドの発散の程度を示す基準でも最高等級のF☆☆☆☆に該当し、断熱ガスは非フロンガスを使用しているため、オゾン層破壊、温暖化に対しても影響が少ない。
フェノバボード
【膜天井】
避難所となる体育館等の天井は地震時の安全性が重要になるが、リフォジュール膜天井は「落下」という最悪の事態を想定して開発された「超軽量」の天井システム。シートの重量は0・2~0・6㎏/㎡と非常に軽く、地震時の振動を吸収しやすい素材のため落下しにくい。
最大の特徴は、特殊ストレッチシートの「膜」と軽量フレームで構成された「軽さ」により、耐震性に優れるとともに、万一落下しても安全性が高いことにある。また、従来の石膏ボードと比較すると工期は約3分1程度で、余分な粉塵や廃材も出さない。機能面でもシャープで美しい天井面を表現できることから美観性に優れ、色あせしにくいなどの耐候性も備えている。
さらに、常に湿気にさらされる室内プールの天井は落下リスクが高くなるが、湿気を吸わないシートのため、こうした多湿環境への設置にも適している。
今回、膜天井とフェノバボードを組み合わせる新しい工法を確立し、軽くて燃えない膜天井はそのままにフェノバボードによる高断熱の効果も付与されることで、快適で安心安全な今までに無い新しい体育館へ生まれ変わらせる事ができる。
フェノバボードは専用金具を用い、既存のC形鋼に差し込むだけで、溶接作業も不要なため、施工も簡単で膜天井との相性も抜群だ。さらに体育館は災害時には避難所として活用される事も多いことから、本工法は屋内運動場の抱える省エネや長寿命化と言った課題を解決し、なおかつ地域住民の安心安全を守るのにも寄与することができる。
【メルツエンサッシ】
老朽化した体育館等の屋内運動場の改修では、「教育環境の改善、および避難所としての機能強化」「過大な能力の空調機の設置や過大な光熱費の支出を避ける」といった観点から、空調設置と併せて断熱性も確保する工事を実施することが求められている。 その中で、断熱性・遮音性に優れた高性能プラスチック断熱窓として、学校施設を含む多くの公共施設で採用されているのが「メルツエンサッシ」内窓だ。
同製品は30年以上の使用実績を持ち、サッシ枠の樹脂には高耐久性をもたらす特殊配合の樹脂を採用するなど、建物を長期間維持するためのさまざまな設計の工夫が施されている。部材を組み合わせることで学校の教室や廊下の連窓・段窓にも柔軟に対応でき、工期の短縮にもつながる。
また、部材点数も非常に少ないため、補修が容易で交換コストも低減。樹脂には有害物質を含んでおらず、学校施設でも安心して使える素材だ。
メルツエンサッシ