日本最大の教育専門全国紙・日本教育新聞がお届けする教育ニュースサイトです。

退職教員団体が教員志望学生支援事業「未来の先生を応援」

NEWS

財団

 退職教員らでつくる一般財団法人「公立学校共済組合友の会」は、「未来の先生応援プロジェクト」を始める。新年度から同会が運営する女子学生寮の入寮資格を緩和する他、令和8年度からは給付型奨学金事業を通じて経済的にも支援する。労働環境が厳しく、教員不足も深刻な中であっても教職を志す若者を先輩が後押しする。
 東京都武蔵野市にある学生寮は、入居を公立学校共済組合の組合員・元組合員の娘に限っていたが、新年度からは、教員志望の女子学生へと枠を広げる。教員養成系大学・学部に限らず、他学部で教職課程を取る学生も受け入れる。入居する際に提出する書類にチェック欄を設け、教員志望であることを確認する。
 令和8年度からは、公立学校教員を目指す学生を対象に、返済不要の給付型奨学金支給を始める。4年間で計48万円を支給し、他の奨学金との併給を可能とする。
 申請時に高校3年生であり、教員養成系学部を志望していることが条件。今年4月に同会ホームページ上に詳細を掲載し、募集を始める。3人以内で各都道府県教委が推薦。その後、同会事務局が支給対象者を決める。
 奨学金の財源は会費(月330円)で賄う他、企業の賛同や個人寄付を募ることも検討している。
 同会の担当者は「教員のOB・OGでつくる団体として、今の若い人たちに貢献していきたい」と話した。

財団

連載