神戸市教委、令和8年9月から平日部活も地域活動に
NEWS 神戸市教委は、地域クラブ活動の運営方針を公表した。全指導者にハラスメント防止や安全管理の研修を義務付ける他、適切に休養日を設定することなどを提示。福本靖教育長が16日の定例記者会見で説明した。
同市では、令和8年9月から平日・休日ともに地域での活動「コベカツ」に移行する。市教委によると、平日も含めて移行する方針を決めたのは政令市で初だという。
総合型地域スポーツクラブやスポーツ・文化団体など多様な運営主体の下、地域人材や兼職兼業教員が指導する。特定種目に専念する形だけでなく、複数の種目に取り組むことも可能とし、レクリエーション的な活動の場も設ける。
同市策定の方針によると、運営団体は営利を主目的とせず、3人以上のスタッフを配置することとする。指導者や参加生徒には怪我などに備え、保険への加入を義務付ける。
指導者は、専門的に指導する場合には資格取得に努める。教員が兼職兼業する際は校長の了承と市教委の許可を得ることとし、顧問就任の強要がないようにするという。全指導者に体罰やハラスメント防止、安全管理の研修の受講を義務付ける。
活動時間は国のガイドラインを基に、平日は16時から20時半までのうちの2時間程度、休日は18時までの日中のうち3時間程度で、週2日以上の休養日を設定する。
福本教育長は移行のメリットに、生徒が放課後の時間を主体的に選択できるようになることや、教員の授業研究時間の確保、地域の活性化を挙げた。体罰防止には市教委も関与し、方針を遵守しない団体は登録を取り消すこともあるとした。
国の有識者会議が今月、部活動改革の今後の方向性が示されている中間報告を了承した。令和8年度以降の平日の移行については、国が実現可能な活動方法などを検証しつつ、各自治体で地域の実情に応じて進めていくこととしている。