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ごく普通の公立小学校が、校内研究の常識を変えてみた

12面記事

書評

葛原 順也・花岡 隼佑 著
先生つなぎ、笑顔が増える改革

 本人の必要に応じ「ベーシックコース」や「アドバンスコース」を選択できるICT研修、放課後の休憩時間を活用して職員が得意なことを生かして講師になる自主研修(北カフェ)は音楽が流れ飲食可で学びたい人が参加。サマースタディーシェアリングタイム(SSST)は夏休みに1日1時間、1週間程度、図書室に思い思い集まり仕事をし、最後の10分間に互いの仕事、悩み事をシェアする…。
 職員が「幸せになる」研究の在り方に正面から向き合って試行錯誤してきた結果、「先生方に笑顔が増え」「先生方をつなぐ」さまざまな研究・研修を誕生させた軌跡を描いた。
 思い込みを振り払い、目的を問い直すなど「校内研の常識を覆す6つの視点」を序章に、「校内研の改革に必要な『巻き込み』力」の章は研究主任の手引とも読める。発想を転換し「新しい『グループ研究』のススメ」によって、いつでも誰でもができる公開授業やA4判1枚の指導案を考案した。「職員同士が仲良くなる校内研修へ」では冒頭にある実践など計8例を紹介。「新時代の研究発表会アップデート」が対話・双方向を重視した実践交流会を生み出した。従来の研究や研修を”本音”ベースで見直し、発想豊かな実践へと結実する様子が全4章に収められている。
 現状の校内研究・校内研修に飽き足らない、あるいは、その在り方に課題意識を抱える学校関係者には一読を勧めたい。
(2156円 明治図書出版)
(矢)

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