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一刀両断 実践者の視点から【第598回】

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論説・コラム

増える不登校

 不登校の小・中学生がまた増えた。記事を読んで驚かなくなっている自分に驚いた。
 個人相談に乗ると、不登校、引きこもり、精神不安定などの事がほとんどになっている。そこで指摘したいのは、適切なケアや対応がされていない事と、その場限りの冷たさである。
 確かにその体験が自分になくてアドバイスするには無理があり他人事になってしまう。改善の為の手段は教えられても関わる腹が決まるわけではない。
 「見放さない」という言葉を口にする方も増えてはいるが、行動となると稀だろう。この数年、数十の相談を受けたが、必ずこちらから連絡をして状況を聴いている。
 最近は定期的に聴く時間を決めて、アドバイスは一言してコンパクトにしたスタイルが相互に負担も少なく効果を挙げてきている。
 個人相談は綺麗事では済まない。だからこそこちら側の人間性と継続できる工夫が求められる。
 一番勉強させて頂いているのは私自身と感謝している。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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