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指導要領の「解説」の記述見直しへ 部活動ガイドラインの理念を明確化

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文部科学省

 部活動改革を進めるため文科省は、現行学習指導要領解説に部活動ガイドラインに関する記述を加える。学校と地域クラブとの間での活動方針の共通理解を図るよう求める記述の追加や、生徒全員が加入する必要がない点を明記する。中央教育審議会での審議などを経て、年内にも見直す方針だ。
 スポーツ庁が23日に開いた部活動改革実行会議の地域スポーツクラブ活動ワーキンググループで見直しの方針を示した。
 部活動ガイドラインは令和4年12月に改定があり、現行学習指導要領やその解説にはその理念が反映されていない。
 今回の解説の記述の見直しを通じ、指導要領解説と部活動ガイドラインの内容を合わせる。
 学習指導要領の解説に記述を加えることで学校現場に部活動ガイドラインへの理解を深めてもらいたい狙いだ。
 中学校・特別支援学校中学部の学習指導要領総則編の解説で、地域クラブの位置づけや教育的意義を明確に示す。
 その上で、

 (1)学校と地域クラブで共通理解を図ること
 (2)平日・休日で指導者が異なる場合は指導の一貫性を確保するために緊密に連携すること
 (3)地域での活動内容を生徒や保護者に周知する

 ―の3点を記す。
 また、中学校・高校、特別支援学校中学部・高等部の総則編の解説には部活動の位置づけについて、法令上の義務ではないことや、生徒全員が一律に加入するものではなく「生徒の自主的・自発的な参加で行われるもの」との記述を加える。
 中学校・高校保健体育科の解説には、レクリエーション志向の生徒や、運動が苦手な生徒、障害のある生徒など、全員が参加しやすい活動内容・時間とする工夫をすることや、複数の競技などを幅広く経験できるよう配慮するよう求める内容を盛り込む。

文部科学省

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