日本最大の教育専門全国紙・日本教育新聞がお届けする教育ニュースサイトです。

一刀両断 実践者の視点から【第581回】

NEWS

論説・コラム

目の前で動く歴史

 中国で日本人学校に通っていた男子児童が現地で襲われて亡くなってから20日ほど経つ。この事件は卑劣極まりない行為である。日本の未来を担う児童の殺害という極めて重大な意図が感じられる。
 巨大な国家を統制する困難さは想像もつかないし、孔子が生まれ論語を育んだ国でもある。しかし、今や自国の道徳性や道義的な責任は独走して対話にならない。
 日本はよく耐えていると思えてしまう。争いを民間交流で回避している努力は分かるが、台湾有事となると米国のリーダーの意識にも影響されるだろうから、日本も依存ではなく自国の為に行動を求められる事になる。
 そのような中で自衛隊員の募集に対して希望者が激減している現実がある。機械はあっても使う人がいないのである。
 こうした現実を私たち教育者はどのように受け止め教え考えさせればよいのだろうか。
 歴史は目の前で動いている。実学として捉えさせねばならない時を迎えているのではないだろうか。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

論説・コラム

連載