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一刀両断 実践者の視点から【第567回】

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論説・コラム

通知表、教科の成績が先でよいのか

 人間力や人望よりも仕事がきちんと出来る事が大事と百条委員会で明言した知事に今後の改善は困難に感じられた。
 こうした価値観を育ててしまった教育の一面がはっきり見えた気がした。
 それは現行の通知表にも同じ事が見えてはいないだろうか。人間力や人望そして行動よりも、先に教科の成績が羅列されているからである。
 やっぱりそっちなんだと私には思われてしまう。不登校の児童生徒の場合全てが斜線になる。これを見た瞬間に頑張ってみようとはならない。
 評価はやる気を引き出すものであって、やる気を削ぐものではないはずである。なのにそれは改善されない現実がある。
 通知表を出すのは義務ではない。また、その形式も校長裁量である。なのに何故改善しないのか?
 目立ちたくない、異質にされたくないの同質性では、本来の評価の成果は期待できない。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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