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苦手でもできる!ICT&AI超入門 個別最適な授業づくりから仕事術まで

18面記事

書評

朝倉 一民 著
個・組織で使えるアイデア満載

 「何事にもチャレンジしよう!」と子どもたちに熱く語る教師が、いつまでもICT活用を「苦手」として逃げていていいのか。
 紙や鉛筆のしなやかさと独自性、アナログの妙などを決して否定するものではないし、今こそ教育現場で失われてはならないものである。
 一方、デジタルネーティブの子どもたちが、学校という日常で、1人1台端末に倫理観を持って有効的に活用できるよう育成するためにも「苦手」な教師ほど、それの利便性と妄想でないリスクを体感すべく「チャレンジ」する必要がある。
 本書は、ICT活用に「苦手」意識の高い教師向けのまさに入門の書である。
 授業づくりの視点からは、「学年別ICT授業」「一斉授業」「個別学習」「協働学習」とカテゴリー別に具体的な事例が示されている。
 また、「学習評価」や「校務」「生成AI」の利用など、ウェブサービスや教育ソフトを活用したすぐに使えるアイデアも示される。見開き2ページで、1テーマとその解説、最後に3行のワンポイントアドバイスが読者を励ましてくれる。
 現場で実践を積み重ねてきた著者が「できるところからやってみよう!」と導く、個人でも学校組織でも使えるアイデア満載の一冊。
(2266円 明治図書出版)
(重森 栄理・広島県教育委員会乳幼児教育・生涯学習担当部長(兼)参与)

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