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一刀両断 実践者の視点から【第561回】

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論説・コラム

権力が人を変える

 人格を変えてしまう権力の怖さが知事や市長のパワハラで取り沙汰されている。首長に限らず校長や教育長他においても同様である。
 立場が人を変えると言われるが、本当に痛感する。この時の傾向に有頂天と言われるような調子に乗った生命状態がある。強くなるのは、他を自由に動かせるという快感であり、その人数は多ければさらに高慢になる。
 それは至る所で続く戦争のリーダーにも当てはまる。
 役に力があるのであって本人に力があるわけではない。その事が分かっていても特権階級の意識が人格を変えてしまうと言う醜い姿が表出されていくのだ。
 防ぐには、師の存在や忖度しない脇師の存在が必要なのだが、それを排除してしまうから加速度的に権力という魔に魅入られてしまう。
 私もそうなりかけた時があった。その時に一番厳しく対応してくれたのが家族であった。その中でも特に妻には感謝している。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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