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環境性能を高める建築資材で、学校施設の新しい価値を提案

16面記事

施設特集

環境に優しい木質材、高性能断熱材・内窓、膜天井
フクビ化学工業

【プラスッド】
 プラスッドは、フクビ化学工業の独自技術で生産する木粉と樹脂の複合素材だ。木材のもつ天然素材ならではの良さと、樹脂のもつ耐久性などの長所を併せ持つことにより、お互いの欠点を補うことができる環境共生型の木質新素材になる。
 高強度の面材と耐腐食性に富む防錆金属製の大引き・根太を組み合わせた大面積用屋外デッキ材「プラスッドデッキND」と、樹脂のメリット「腐らない、耐久性に優れる、メンテナンスフリー」を保ちつつ木の風合いや色合いをプラスしたルーバー材「プラスッドルーバー」は、施工時と変わらぬ木質感の美しさと自己消火性等の安全性に優れ、公共の建物や学校・商業施設などに最適といえる。

間伐材を有効活用した再生木
 森林経営計画に基づく、持続可能な森林由来の国産間伐材を木粉化し原料に活用しているのも特徴。天然木には香りや木目といった特有の良さはあるものの、屋外使用時の耐久劣化や維持管理の面で課題がある。そこで、成形性に優れたプラスチックと木質材料を組み合わせ、木材の風合いを残しつつ長期耐久性を有した再生木を開発した。

【フェノバボード】
 断熱材フェノバボードは熱伝導率0・019W/(m・K)という業界でもトップクラスの断熱性能を有し、2025年4月から新築の省エネ基準適合義務化が始まる住宅分野では高断熱仕様の対応を迫られている中、高い注目を集めている断熱材だ。
 またリフォーム分野では、高性能ゆえ余裕を持った納まりが可能なため、居室の性能向上にも効果的に使われる事例が増えている。加えて、燃えにくい性質であるため安全性が高く、住宅だけでなく幅広い分野での用途展開が可能になった。
 さらにシックハウス対策として、ホルムアルデヒドの発散の程度を示す基準でも最高等級のF☆☆☆☆に該当し、断熱ガスは非フロンガスを使用しているため、オゾン層破壊、温暖化に対しても影響が少ない。

【メルツエンサッシ】
 老朽化した体育館等の屋内運動場の改修では、「教育環境の改善、および避難所としての機能強化」「過大な能力の空調機の設置や過大な光熱費の支出を避ける」といった観点から、空調設置と併せて断熱性も確保する工事を実施することが求められている。その中で、断熱性・遮音性に優れた高性能プラスチック断熱窓として、学校施設を含む多くの公共施設で採用されているのが「メルツエンサッシ」内窓だ。
 同製品は30年以上の使用実績を持ち、サッシ枠の樹脂には高耐久性をもたらす特殊配合の樹脂を採用するなど、建物を長期間維持するためのさまざまな設計の工夫が施されている。部材を組み合わせることで学校の教室や廊下の連窓・段窓にも柔軟に対応でき、工期の短縮にもつながる。また、部材点数も非常に少ないため、補修が容易で交換コストも低減。樹脂には有害物質を含んでおらず、学校施設でも安心して使える素材だ。

【膜天井】
 避難所となる体育館等の天井は地震時の安全性が重要になるが、リフォジュール膜天井は「落下」という最悪の事態を想定して開発された「超軽量」の天井システム。シートの重量は0・2~0・6kg/平方mと非常に軽く、地震時の振動を吸収しやすい素材のため落下しにくい。
 最大の特徴は、特殊ストレッチシートの「膜」と軽量フレームで構成された「軽さ」により、耐震性に優れるとともに、万一落下しても安全性が高いことにある。また、従来の石膏ボードと比較すると工期は約3分1程度で、余分な粉塵や廃材も出さない。機能面でもシャープで美しい天井面を表現できることから美観性に優れ、色あせしにくいなどの耐候性も備えている。
 さらに、常に湿気にさらされる室内プールの天井は落下リスクが高くなるが、湿気を吸わないシートのため、こうした多湿環境への設置にも適している。

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