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内田洋行が教育データの連携事例を紹介

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内田洋行

 教育関係者向けのセミナー&展示会のイベント「New Education Expo」が、6月6~8日に東京会場で、6月14~15日に大阪会場で開催された。自治体の担当者や大学の研究者らが、学校のデジタル環境の整備に向けた取り組みなどを発表した。
 (株)内田洋行がシステムを提供している教育データの連携事例も報道関係者に紹介された=写真。
 埼玉県戸田市では昨年末から、子どもへのアンケートや学力調査の結果などの教育データをAIで分析することで不登校リスクを予測するシステムを導入した。実証校での教員アンケートでは8割が予測結果を「信頼できる」と答えるなど、経験の浅い担任の気付きや判断を補助する手段になっていると報告された。
 神奈川県開成町では、ヤングケアラーや虐待などの表れにくい課題を早期発見するため、福祉分野の情報と学校が保有する校務データを連携。困難を抱える子どもや家庭を判定するための基準を設定して、自治体が把握していなかった貧困世帯の発見と給付金申請につながったという。
 一方でデータ連携には、分析のための手間や個人情報漏洩へのリスクも付きまとう。事例を紹介した内田洋行の担当者は「データの利活用に期待することを実現するために誰が、どんなデータを、どのように使うのか整理し、課題をクリアしていくことが大切だ」などと指摘した。

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