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一刀両断 実践者の視点から【第519回】

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論説・コラム

知識と好奇心で働き方は変わる

 《働き方に革命を!中学教員の奮闘を取材 丸付け時間3分の1に》(TVQ九州放送)
という見出しの記事がある。私も15年ほど前にシステム開発のアドバイスをして完成し進言したが予算が取れずに断念した事があった。
 元々は教員試験システムをプログラムして立ち上げた経験からである。これにより採点にかかる時間と労力と経費とミスは激減した。
 確かその時の削減は5千万程になった。時間外での無給での開発のため失敗は自己責任とされる。未開の分野でありやり甲斐もあった。開示対応の仕組みも組み込んで当時では最先端だったかもしれない。
 数学的な考え方のできる人間ならさほど難しいとは思わないはずである。もう一つは文章の採点システムである。これには安易性が入ると人間力が見えにくくなる為に苦慮した。
 何故こうしたことに挑戦したのかと言えば、亡き父の影響がある。父は零戦のエンジンを作製していた。
 プロペラの間から機銃掃射をするというシステムを作った経緯をよく話してくれた。素人でも数学のできる人間ばかり集められたから不可能を可能にしたんだよと、懐かしく話していた。
 そう考えるとほんの少しの知識と好奇心があればまだまだ改善できる事はあるのでは無いだろうか。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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