透明なルール
14面記事佐藤 いつ子 著
主人公の中学2年生の優希は、クラス替えで、たまたま「1軍」といわれるグループに入ったものの、本当の自分を隠して過ごしていた。学年でトップを取ったことがあるのに成績が悪いフリをしたり、レコード好きであることを隠したり…。
ある日、体育祭を前に、仲良しグループで同じリボンを着けようと買い物に行くことになった。しかし、友達にふざけられて逃げ出してしまう。その後、謝罪のメッセージがあったが、本当は「おそろいは嫌だった」とは書けずに無難な言葉で返信してしまった。
「周りからどう思われるか」を気にするあまり、生きづらさを感じる優希が、不登校気味の転校生の愛やクラス委員の誠との心の交流を通して、自分が自分に作ってしまう「透明なルール」に気付き、変わっていく物語。
(1650円 KADOKAWA)
(Tel0570・002・301)