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一刀両断 実践者の視点から【第509回】

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もっともな訴え

 《「審議やり直して」有志らが特別部会に注文、給特法廃止も訴え》という見出しで、昨日の日本教育新聞電子版のトップ記事になっている。
 騒いでも仕方ないと捉えている教師や校長そして教委もいるのではないだろうか。労働者とはみなされない為に主張は受け入れないで、雇用主が決めるという扱いにされる。これに憤りを感じても動けないような仕組みになっているのである。
 こうした教育現場を扱う教育制度や待遇を扱う大学授業もあるが、左団扇の御用学者には騒ぐことさえ考えていない。
 今回の有志による訴えはもっともである。
 特別部会の構成員をみると、現場の叩き上げはおらずそのような人選をしているのだから先は見えている。
 教員確保には何といっても教師力とそれに見合った待遇である。この2点にはフォーカスしないで誤魔化しばかりに悪知恵を働かす国に未来はあるのだろうか。
 それを知っていて追求せずに自分の票取りばかりに躍起になる政治家もそこかしこに存在している。田中正造のような人物を教え子から育ててみたいものだ。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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