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一刀両断 実践者の視点から【第502回】

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論説・コラム

醸し出す雰囲気はあるものの

 《男子児童にわいせつ疑い 小学教諭の男逮捕》(共同通信)という見出しの記事によると、容疑者は30代後半で、年齢からして余罪はかなりあるように思われる。それが表沙汰にならなかった事に疑問を感じる。
 休職しているというが、校長や教委そして警察はどこまで聴取できるのだろうか。そうなるだろう事を分かっていても欲望の衝動を止められなかったのだから理性を失っている。された子供のメンタルが気になる。
 されてみれば分かるがその印象は70間近の私でも忘れない。電車内で痴女に会った事、先輩教師がコタツで寝ている時に足を伸ばして来た事などその感触は今も残っている。
 このような歪な欲望はいつ頃に形成されるのだろうか。
 加害者のこうした動きは必ず醸し出す雰囲気がある。その雰囲気を指摘すると問題視してこちらが処罰されるような制度がある限り、職員への積極的な指導はできない。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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