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一刀両断 実践者の視点から【第501回】

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論説・コラム

いじめと闘う校長

 《いじめと闘う校長 30年前の中2自殺 今に伝えるピンクシャツデー》(毎日新聞社)に光を感じた。教師が出来る取り組みである。その輪が広がっている事が嬉しく感じられた。
 いじめをなくすのではなく、闘う負けないという視点が打ち出されている事に共感を覚える。過去の経験を忘れないという一貫した姿勢は心から感謝したい。
 同じような経験をした教師はかなり存在するだろうが、意識しなくなりやがて忘れてしまう。
 30年前となると時間は戻らないが、出来ることはある。死にたいと思うような衝動があっても仲間が止める。
 この取り組みのポイントは傍観者にならないという訓練がされているように感じられる。
 教え子から自死を出さない。犯罪者を出さない。傍観者を出さないと私は何度も職員や学生に訴えているが、虚しく聞こえる時もある。こうした本気の教師、それも校長が増えてほしい。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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