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一刀両断 実践者の視点から【第496回】

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論説・コラム

政治への関心が薄れる訳は

 「言葉遣いは心遣い」と力説しておいて墓穴を掘る、俗にいう高学歴識者が目立っている。国民の感覚とはかけ離れた慢心はいやらしく見える。
 こうした人物が急に出来たわけではない。予兆が必ずある。
 推薦した者や指示した者も責任は大きい。大学での式辞や祝辞に不適切な人物と分かっていても呼んで話させるのである。政治家を呼び、その醜さが際立つ式となると、学生のためのものとはなっていないのは明らかである。
 呼ぶ方も酷いが呼ばれる方も恥を知らない。相互の価値観が優先されるのだから、学生の為の学舎とはなっていないだろう。
 政治家が週刊誌のネタにされる事は多い。その度に青年の政治への関心が薄れていくように感じられる。主権者教育も形骸化して来ており、現実に起きている不祥事や変えねばならない制度について熱く論議して行動までを促せる実効性のある授業を見てみたいものである。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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