みんなそれぞれ心の時間
13面記事一川誠 文 吉野晃希男 絵
「時間」とは何か、考えたことはあるだろうか。人間がつくり出した「時計の時間」はどこでも同じように進むけれど、私たちが感じる「心の時間」は人それぞれ違っている。
著者は時間や空間に関する知覚や認識などを長く研究してきた人物。「心の時間」について実験してみると、楽しいときは、集中していて時間が気にならないため早く進み、退屈なときは、いつ終わるかと時間のことを気にするため、長く感じてしまうのだという。人は自分だけの時間を生きている。一生には限りがあるからこそ「時間」は大切。この限りある時間をどのように過ごすかは、自分で決めること。「時間」とは? の答えは「生き方そのものだ」と著者はいう。(小学校中学年から)
(1430円 福音館書店 Tel03・3942・2066)