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一刀両断 実践者の視点から【第487回】

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渦中の議員が新入生に祝辞

 自民党所属議員だった世耕元参院幹事長が理事長務める近畿大で新入生に祝辞を述べたという。恥を知るものなら代理を立てるか辞職を早々とすべきである。この感覚にはフェイクニュースかと思えた。
 近畿大の資質とコンプライアンスが鮮明になった気がする。法学部もあり多くの教授陣や役員もいるが、こうした茶番劇が最高学府で行われた。学生や保護者はそれをどう受け止めたのだろうか。
 疑義を示さない、示せないのならば腐敗していると評価されても仕方がないだろう。政治に教員の崇高さは無力という事になる。
 理事長と言えども推挙されてなっているのだからその推薦及び決定に参画した者も同様の価値観を持っている事になる。
 私ならば堂々と退席するがそれができないとしたら容認したのだから同じような不祥事をしても恥とは思わない学生や教授陣が育つ事になってしまいかねない。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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