個別最適化されたICT活用の可能性を探る 教育の情報化推進フォーラム開催
6面記事山西潤一会長による開会挨拶
日本教育情報化振興会
日本教育情報化振興会(JAPET&CEC)は、3月15日(金)、16日(土)に国立オリンピック記念青少年総合センター(東京都渋谷区)で「2023年度教育の情報化推進フォーラム」を開催した。今回のテーマは「誰一人取り残さないICT利活用での学びの世界」。昨年から引き続き、対面での開催となり、登壇者同士の活発な議論や来場者が登壇者に質問するなど、交流することで学びを深める姿が多く見られ、対面開催の強みが感じられた。
1日目のプログラムでは、ICTを活用した実践事例を募集する「ICT夢コンテスト」の表彰式が行われ、31の実践が表彰された。基調講演では、文部科学省大臣官房学習基盤審議官の浅野敦行氏が登壇。
その他、東京大学大学院情報学環教授の山内祐平氏による特別講演や、現場の教員や教育委員会などが発表する模擬授業やパネルディスカッション、ICT活用実践事例発表が行われた。
2日目の最後には、総括パネルディスカッションが実施された。コーディネーターは会長の山西潤一氏が務め、パネリストとして、戸田市教育委員会教育長の戸ヶ﨑勤氏、独立行政法人国立特別支援教育総合研究所 インクルーシブ教育システム推進センター上席総括研究員(兼)センター長の久保山茂樹氏、信州大学教育学部准教授の佐藤和紀氏が登壇した。テーマは、「インクルーシブ教育におけるICT利活用の未来」。学級にはさまざまな特性を持つ子どもが存在している中で、今までの一斉授業から脱却する必要があるとし、一人一人の個性に応じた授業実践をするために、支援の道具の一つとしてICTを活用すべきであるといった議論が交わされた。