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一刀両断 実践者の視点から【第474回】

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74歳の元校長を懲戒処分に

 小学校の臨時的任用講師が懲戒免職処分を受けたという。74歳とのことである。この元校長は去年12月、学校内で保護者の女性に対し、体に触れるなどわいせつな行為をしたという。
 74歳という年齢には驚いた。元校長という信頼も見事に裏切ったのだから当然の報いとなるが、家族や同僚などは言葉にならないほどに呆れ悲しむ事だろう。気になるのは元校長であった事に慢心が起こり許されると勘違いしたのでは無いだろうか。
 昔ある程度の地位を経験すると今の立場を忘れて、あり得ない行動をする輩がいる。その醜さはこれまでの業績を悉く消し去っていくのであるが、欲望を全面に出す行為は情けない。
 それにしても74歳の講師採用には驚いた。そこまで学校現場の教員不足が深刻化している現実である。60歳定年の頃から考えると14年過ぎているのだから異常事態では無いだろうか。
 こうした不祥事はもちろんだが、74歳までも雇用しなければならない現実は慢性化しつつある国政の不祥事も追及されるべきではないだろうか。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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