日本最大の教育専門全国紙・日本教育新聞がお届けする教育ニュースサイトです。

教育漫才のススメ (3)教育漫才をタメセ!実践編

15面記事

書評

田畑 栄一 監修
基本・応用に続く 待望のシリーズ

 本書は、いじめや不登校の根本的解決を目指して開発され、現在、全国各地で実践されている「教育漫才」の最良の手引書であり、「基本編」「応用編」に続く待望のシリーズ3作目である。
 監修を務めたのは教育漫才の発案者で、元埼玉県公立小学校校長の田畑栄一氏。学校を温かい笑いで満たすことを目指した「教育漫才」は、各種メディアで取り上げられ、近年注目を集めているが、いざ教育漫才を実践しようとしたとき、「どこから手を付け、どのような準備をすればよいか見当も付かない」と途方に暮れる向きも少なくないだろう。 
 本シリーズでは教育漫才に取り組む際のコツが分かりやすく示されており、本書を導きの糸にすることで、誰でもすぐに教育漫才にチャレンジすることができる。大判・オールカラーでとても見やすく、しかもイラストが豊富に掲載されているため、低学年の児童でも手に取りやすい内容となっている。
 特に、3作目では教育漫才の発表会の開催に当たって用意すべき道具や運営上の注意点などが丁寧に解説されていて大変参考になる。
 また、巻末には教育漫才を体験した児童や教師の生の声が掲載されており、この実践の豊かな可能性が示されている。本書が刊行されたことで、全国各地の子どもたちから「先生、教育漫才やってみたい!」と期待に満ちた声が上がるに違いない。
(3520円 フレーベル館)
(井藤 元・東京理科大学教授)

書評

連載