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一刀両断 実践者の視点から【第471回】

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論説・コラム

数字には妥当性、政治家には思惑

 《都内公立小で教員284人が不足か 共産党都議団調査》という見出しの記事には目を引かれた。真実に近いかもしれないからである。
 政治色を加えないで事実のみ見た場合この数字は妥当性があると思える。
 数字は誤魔化せないが、読み方や数え方を工夫するといろいろと見え方が変わってくる。数字の「一」を人の人生として見ると「一」の向こうに多くの人が見えてくる。
 政治は勢力争いの極みであり、庶民の都合など配慮されない事は多い。
 ある時県議の重鎮から小学校教員に男性が少ないと指摘されその事実から水泳の実技を入れたところかなりの男女比が改善されたことがあった。
 ある時その県議に伝えたところ覚えてはいなかった。
 予算削減なら教員を減らせとまで豪語した議員も複数居た。これが現実なのである。
 教育を手段にして票や実績に繋げるカードにしている者が至る所に存在している。休みたくて休んでいる教師などいない。そうさせている体制を変えることの方に力点を注ぐべきではないだろうか。他人事では何も変えられない。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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