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一刀両断 実践者の視点から【第468回】

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「附属小」の教育、全国でできるか

 奈良教育大附属小の教育実践を「不適切」とすれば、全国の前向きな教員や学校を萎縮させることになるとの指摘がある。
 すべてこの視点で全国の学校がやったらどうなるだろうか。個人的には望ましいと考えるが、収集がつかずに義務教育の在り方が見直される事になる。
 教える教師のスキルは極めて高くないと対応は出来ない。児童生徒の発達や個々の実態に合わせて授業の出来る技術や力量が求められる事になる。
 それを今のカリキュラムで養えるとは思えない。指導できる教授が居ないからである。
 私の友人で文化庁著作権課長などを歴任した方は、「私が小学校の時の先生は一日中総合的な学びだった。それが出来る先生だった」と話してくれた事があった。すなわち教科書が頭に入っていてオールマイティだったというのだ。
 私も一日中野外で学ばせた事があったが、重ねる度に自分の非力さを痛感させられた。冒頭のように指摘している大学教員の授業を是非とも拝見させて頂きたい。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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