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一刀両断 実践者の視点から【第420回】

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論説・コラム

道徳と夫婦不和

 形骸化した道徳をいつまでやるのか。憤りを感じる事が最近は多い。
 性への欲望から、弱みに漬け込んで満足を得るという流れは、いつの世も起きている事であり、動物の本能のようにも思われる。人の弱みに漬け込むというのは、至る所で起きており犯罪の大半の根底にあると私は思える。
 助けてやりたい、援助したい、という気持ちで時を過ごすうちに異性である事が意識されて、別の感情が芽生えそうな時がある。この自然な感情が湧いたとしても、道徳心や理性があれば、その次へとは進まないように自己制御を掛けるのだが、それが出来ないと、所謂不倫になりドロドロのケースになる事がある。
 果てには不信の増幅や破壊が起きて二度と戻れない現実に置かれてしまう。
 信頼していた同僚の不祥事がこの10年で何度も起きており落胆することが多くなっている。中には新任校長になって一年もせずに盗撮で、再雇用で初任者指導をしていて盗撮で、指導教官として教え子と関係を持ち他に見られてとほとんどが想定内の出来事である。
 共通するのは夫婦関係の不和が要因の一つになっているように思われる。いつもラブラブとはいかないものの夫婦として相互を尊敬し腹を立てるのではなく、この人は可愛い人だと受け止められると愛おしく思えてくるものである。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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