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一刀両断 実践者の視点から【第405回】

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児相と警察の合同研修

 報道によると、千葉県内で今年に入って、先月末までに警察が児童相談所に児童虐待疑いとして通告した子どもの人数は4415人だという。そして、児相と警察が合同で家庭訪問に関する研修をしたとのことである。
 野田市で起きた悲しい事件が鮮明に思い出される。連携の形骸化と、教委の課長が父親に子供の書いたメモを威圧の恐怖から見せて父親を激昂させてしまったというあの事件である。
 大人の未熟な対応による本来は防げた事件である。児相での家庭に返せるか否かの会議の決定にも事務的であり、その判断の未熟さは否めない。
 こうした幾つかの人為的なミスが重なって幼い命を救えなかったのである。その検証が十分にされたとは私は思ってはいない。
 ただ、見えにくい犯罪を早期発見して対処する為にはこうした研修を頻繁に実施する必要がある。その意味でも適材の増員必須となるだろう。
 4415という数字の中の1に拘って明確にしないと不幸の連鎖は止まらない。それが起きないようにする予防教育はほとんどされてはいないのが現状ではないだろうか。
 子どもを救えないのか日本!
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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