「学習指導要領改訂とその後」をテーマにパネルディスカッションを実施
13面記事パネルディスカッションで意見を交わす登壇者ら
中谷医工計測技術振興財団
(公財)中谷医工計測技術振興財団(東京都品川区・家次恒代表理事)は、2023年10月17日(火)に東京ミッドタウン八重洲で教員向けセミナーを開催した。テーマは、「『学習指導要領改訂とその後』~探究的な学びは生徒と教育をどう変容させるのか?~」で、大学教授や現場の教員によるパネルディスカッションが行われた。
コーディネーターは、愛媛大学教育学部教授の向平和氏が務め、パネラーは東京農業大学教授の山口晃弘氏、兵庫県立神戸高等学校教諭の繁戸克彦氏、世田谷区立千歳中学校主任教諭の青木久美子氏、三田国際学園中学校・高等学校教諭の大野智久氏の4名で行った。
最初のお題は、「探究をどのように捉え、子どもたちがどう変容しているのか?」。討論では、生徒自身で課題や問いを見つけるのが難しいと意見が多かったが、教員が5W2Hで考えることなど、ヒントを示せば問いを見つけやすいという意見が挙がった。子どもの変容としては、何かに取り組む際、生徒自身で考えたテーマであると、非常に主体的に動くという声も聞かれた。
さらに、探究を行う上でのアドバイスとして、いつもの実験から、試薬の量を変えるなど一部の方法を変えて実施し、どのように結果が変わるかなど考えさせることで、いつもの実験に探究を加えられるといった意見がでた。
二つ目のお題は、「探究を指導するには教員はどのような資質・能力が必要か?」。意見としてICTの活用能力が挙げられ、例えば、授業支援アプリで成果物を共有し、生徒同士で評価、アドバイスするなどを探究の考えの中で実現できると良いとして、先生方のICTへチャレンジする姿勢も資質能力の一つと話した。また、探究を行う原動力は「面白いと思うこと」として、まずは生徒の前に教員が面白い、楽しいと思うことが大事だという意見も交わされた。