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一刀両断 実践者の視点から【第398回】

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旧統一教会の記者会見

 旧統一教会が昨日、記者会見に臨んだ。よく考えると、あの殺害事件がなければこうした案件は世間に晒される事なく続いていたことになる。
 結局は金がポイントになる。会見を見ていても何ら謝罪などの意思はなく、その傲慢さはあまりにも卓越していて、ノー原稿だから、心底徹底している自信が伺い知れる。
 明らかに解散命令の要件に付合しており、どのように足掻こうが逃げきれないと判断した為に行われた記者会見としか考えられない。
 こうした集金組織が半世紀以上も続いた。なぜ日本人はこうした組織に依存するのだろうか。信仰心が幼い時にあまり強いられていないためなのか、ある年齢を過ぎてから入れ込む傾向があるように感じられる。
 物事の判断に「三証」がある。このうち、文証とは書物として示されておりその内容に矛盾がない事。理証とは理論的に見ても整合性がある事。そして最後に現証として現実の姿や結果からして納得できるという事。それは社会常識に照らしておかしくないという事である。
 その点からすると異常な献金による家庭崩壊はあり得ない現証であり、その時点での事実から訴えを起こしていたはずであるのに、表沙汰にされなかった事こそが何らかの権力が動いていたのではないかと推測される。
 今後、こうした案件が起きたとしてもさらに巧妙に画策されるだろうから、教え子にも同僚にも加担しないように注意喚起する必要がある。
 以前ある関係から過激派集団や新興宗教について調査した事があった。構成員が身近に居た事には驚いた。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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