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一刀両断 実践者の視点から【第348回】

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保険について学ぶ

 中古車販売大手による一連の不正行為から見えてきたこの企業の実態から、社名は「ビックリモーター」になってしまった感がある。真面目に仕事をしている従業員の雇用が気になって仕方がない。そこには家族があり子どもがいるからである。
 どのような社内風土であっても、学校風土や行政風土にも同様な事が指摘できる。
 教員は保険営業のターゲットになりやすい。金銭に無頓着だからである。逆に、守銭奴になってしまう者もいる。
 今回の事案からは、何処でも変わらない自賠責保険の仕組みや保険制度の闇に何処まで差し込めるかにある。保険業法には、海外の保険会社との契約に関する条文があり、日本の保険会社は守られる結果となっている。資産形成型になると原資に比べて数十倍にもなる保険が海外にはあるらしい。
 私たち教員は金融や保険を学んでは来ていない。だから子ども達にも身近なものとして教えられていない。米国では教えている。この差は預金よりも投資へと未来を考え感じるように意識させている。
 銀行も保険会社も他人のお金を回して投資して職員雇用や財産の拡大をしているからこそ、国民にこうした仕組みを理解されては困るのではないかと、資産運用の会社に勤める教え子が笑いながら話してくれたが納得できた。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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