ホッキョククジラのボウ 200年のたび
18面記事アレックス・ボースマ 作・絵
ニック・パイエンソン 作
千葉 茂樹 訳
一生を北極海だけで暮らす、ホッキョククジラ。大人になると体長は18メートル、体重は100トンになり、200年以上生きる個体もいる。食事は歯の代わりにある「ヒゲ」と呼ばれる器官から、食べ物をこし取る。主人公は、ホッキョククジラの「ボウ」。今から200年前に生まれた。ある時には、捕鯨船に捕まりそうになったり、ボウの暮らす所に、潜水艦や石油を掘る施設などができたりした。
本書はクジラの一生を通して環境が変化していく様を描きながら、それが生物に与える影響も考えさせる。
巻末には詳しい生態などを掲載。自然を感じられる絵本だ。(小学校低学年から)
(1980円 小学館 Tel03・5281・3555)